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NPS (Northamptonshire Productive Society)エヌピーエス
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NPS (Northamptonshire Productive Society)

靴は本当に凄い力を持っているなと常々思います。

全く同じワンピースを着ていたとして、サンダルを履いているのと、スリッポンを履いているのと、レースアップを履いているのと。想像する場面や場所が全く変わってくるからです。同じ服を着ているのに。

靴は、服を手にするのと同じぐらいスタイリングの幅を広げてくれるアイテムです。だからこそ靴も丁寧に、長く使える物を選んでいきたいと強く思います。

革靴

重要な位置づけである靴の中でも、futanaでは特に経年美を楽しんでいける革靴にフォーカスをしています。革は、長く使い続けるからこそ生まれる美を持ち合わせています。その中には物理的な美しさだけでなくそれを手入れし、使い続けられるよう心配りしている持ち手が日々自分の内側で感じる美しさもあります。今手にしたものを丁寧に使う事で十年後も使う事が出来る。革小物はそれを実現させてくれるとても素敵な素材です。

レースアップ

そしてその革靴の中でも特に使い勝手が良いとfutanaが考えているのはレースアップの靴です。futanaにとってdanskoのスリッポンと並び、futanaを力強く支えてくれる存在です。レースアップ・シューズとは、紐を編み上げて締めるタイプの靴の総称ですが、中でも踝より下の丈のバルモラル(内羽根式)・ブラッチャー(外羽根式)の万能ぶりにここ数年気づかされています。
勿論泥だらけになると分かっている公園遊びには履いていけませんが、futanaの大体の外出はレースアップが登場します。パンツならデニムであってもきっちりした雰囲気をもたらしてくれ、ワンピースなら甘くなりすぎず、スカートなら少しトラッドなイメージを付け加えてくれるレースアップ。レースアップは万能選手と言っても過言ではないと思います。

そんなレースアップですが、今回は中でもNPSのレースアップをご紹介いたします。

ファクトリー

NPS (Northamptonshire Productive Society)は1881年、英国靴の聖地として、英国を代表するブランドの工場が数多くあることで知られるノーザンプトンシャーで設立されたシューズファクトリーです。豊富なオーク樹木・近接した水源・安定した革の生産地である事が、ノーザンプトンシャーが良質で高品質の革靴の生産地として最適である理由です。ですがとても良い質の靴にも関わらず当時のノーザンプトンシャー製の靴はそこまで価値を認められておらず、その対価は本当に微々たるものでした。
そこで、靴に携わる人々の生活の水準の安定を図る為ウラストンに住む男性五人の手によって結成された靴生産の協同組合がNPS(Northamptonshire Productive Society)の原点です。
彼らはその高い品質と確かな技術を認められ当時は政府からの軍用ブーツの生産を専属で依頼され、地元では「ダッファーズ(Duffers)」という名前で親しまれていました。
19世紀後半には高品質なイギリス靴の世界的な人気と共に海外需要も高まり、1950年代にはDr.Martenのブーツの生産工場となり、ほかにもGeorge Coxなどの生産も手がけるようになります。
そして1995年に遂に自社オリジナルブランド「Solovair」をスタートさせました。その後現在に至るまで、ハンドメイドのグッドイヤー・ウエルト製法による最高級の靴ブランドとしてその名を知られています。

NPS

今futanaにあるNPSのレースアップはカウレザーを使用し、ミリタリーのサービスシューズをそのままレディースに落とし込んだ少しメンズライクなモデルです。
美しい革の質感に外羽根式のレースアップで少しカジュアルな印象をプラスした使い易い一足。
グットイヤーウェルト製法による靴は歩きやすく疲れにくいという利点に加えソールがすり減った場合は靴底全体を張り替えられるという特徴もあり、長く使いたくなる要素が本当に沢山詰まっています。エイジングやケアの仕方などで使い手の個性が表れ、歳を重ねるように靴もだんだんと深みのある表情となる一生モノのシューズ。お恥ずかしい事にfutanaは普段とてもズボラなのですが、靴の手入れの楽しさ・奥深さにここ数年気づかされています。

インソール

皆様も是非「使い続けたくなる美しい靴。」を見つけて、経年美を楽しんでみてください。

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