2024.1.4category:旅の事
この冬も、年末年始にまたがってお休みをいただいておりました◎
中学生初めての冬休み
昨年に続き一番のイベントごとは母方祖父に会う為の山口への旅
下関までの道程をゆらゆらと楽しんで参りました
娘が生まれて十数年
幾度も一緒に旅をしていますが回を重ねる毎にますます居心地よく、今年も同じものを見聞き出来たことへの感謝がふつふつと湧きいでる数日間でした
母の実家がある下関まで、山陽道でおよそ540km
休憩なしで走っても7時間強かかる道のりで、間にどこかで一泊するのが恒例になりつつあります
今年は山口の中ほどにある湯田温泉泊
と、ここまで来たら下関まで目と鼻のさきでは・・・というお声も聞かれるかと思うのですがそこはご愛敬
温泉と海の幸と、宿泊場所選択肢を鑑みて心はもう湯田温泉ににやにやの土井
大浴場があるというだけでもうれしいのですがやっぱり温泉となると輪をかけてしあわせ ほわほわ
さて、目的地が決まったらざっくりと周辺をマップで調べて既に旅のはじまり
調べてみたらば、’カルメル会修道院’の文字
以前、コモノカワシマさんで手にして今も冬に欠かせないウールフェルトのスリッパを作られている修道院が近くにある事を知ったのでした
修道者ではないけれど、寄せていただいてスリッパを見たりお話を聞かせていただいたりできるとの事
突然うかがっても大丈夫かしらんと、タイミングが合えばという心持で寄せていただいたら丁度お祈りの時間で、ご一緒させていただくことが出来ました
画像はないけれど、ステンドグラスを通して入ってくる光や、寄木で作られた心地よい扉
いろいろなところでマリア像が迎えてくださる修道院の中は、常日頃そこに身をおいていない私たちをも包んでくださっている事が感じられてとても特別な空間でした
シスターは皆さんご年齢もきっと様々でいらっしゃるのだけれど、どのかたも柔らかで、それでいて内側に凛と、ぶれない芯を感じられて
毎日ささげていらっしゃるお祈りの力を私たちにも分かりやすく伝えてくださったのがとても印象的でした
自分達の役割・役目に誇りとしあわせと責任をもって
それを粛々と続ける道
いろいろな力を必要とする、満ち足りていてそして険しい道だと思います
その場で感じたことをどのような言葉で表現したらよいか分からないでいたら最後、帰り際にシスターがぎゅっと娘の手を両手で握ってくださって、私も急いで両手を差し出して握って貰いました
また寄せていただきます
というのが精いっぱいでした
持ち帰ったスリッパを並べてみたら好きな色が偏っていて思わず笑ってしまう
娘は縁取りグレー 私はバッファローチェック
あちらで見せていただいたどのお色もとても素敵でうんうん悩んで選んできたのだけれど、既にある二足とも仲良いお色でうれしい
スリッパは、とても厚いフェルトの大きな生地を特別な裁断機で断った後、シスター達が一つ一つ特別なミシンで縫製して、裏側のフェルトとも縫い付けて仕上げられています
安定した履き心地で、底冷えが厳しい京都の冬も足元があたたかでうれしい
またいつか寄せていただける日を楽しみに
その後は娘の希望で本屋さんに寄って、一路旅館へ
旅先に来てまで本屋さん、と少し前まで私も思っていたのだけれど、娘にとってこの行程が旅を楽しむ上で大きなポイントとなっているようで、旅行中に少し大きな書店 それも漫画と文具の多い書店だと幸福度が一気にup
娘の、「今回の旅最高」の言葉で結果私も幸福度maxです
数年前、私の行きたいところばかりを詰め込んで失敗していたことを思い出して、少しは成長したかしらんと自画自賛
えへへ
夜ご飯は二人して楽しみにしている現地居酒屋さん
おでん
おさしみ
出し巻き
焼き魚
揚げ物
2人とも美味しいこれらがあれば終始万々歳で、今回よせていただいたきせんさんでも2人してうんうん頷いて食べ進めておりました
かれいの塩焼き、あっさりとしていながらしっかり身の味がしてふくふく 肉厚でさらに子持ち
贅沢な夕餉でした
道中偶然に見つけて大喜びで寄った秋川牧園 さんでプリンを買っていたから食後のデザートまでばっちり
一連の流れをもう一度繰り返したい
次の日は旅の一番の目的、祖父に会いに下関へ
ここ数年は、祖父の年齢を考慮して従姉妹たちは入れ替わり立ち替わりで年末年始の挨拶に
今年100歳になる祖父はお肌もつやつや、私の事も分かっているようで目が合う度に笑っていてとてもうれしかったです
‘ もう何にも手入れしてないのよ’と叔母は言っていたけれど、柚子の木は今年も沢山実を付けていてちゃっかり使う分を採らせてもらう私たち
その後の道中、車の中がずっと柚子の香りで幸せな道のりでした
下関のこの家は、今も皆が集まるあたたかな場所
京都以外にも帰る場所があるということがうれしい
折り返しの寄り道は一路長門方面へ
特牛と書いてこっとい 道の駅で買った豆乳が驚く濃さで美味しかったです
同じ山口でもここ最近はなかなか日本海側まで上がっていなかったので、久しぶりに角島へ向かう事にしました
川棚、特牛を抜けて角島へ
普段海を目にする事の無い私は、水平線を見るとそれだけで気持をもっていかれてしまいます
今回の旅は終始とてもあたたかで穏やかなお天気だったけれど、この日は特に春の様で波の音と沈む日とを手ばなしで味わえるとてもしあわせな時間でした
娘も見えているものに心地よさを感じたみたい
砂浜を走って日に近づいていったり音を撮ったり
‘ 空のいろが淡くていい ‘と呟いていてかわいかったです
娘がアルバムに入れていた画像
‘ 最高やぁ ‘
その夜のお湯は、思わず口からもれる満月の中でした
その後、出雲に寄るべく引き続き日本海側をゆるゆると
父も叔父も、すかさず中国道に乗るルートを提案してくれて私自身も直前までそうするつもりだったけれど、母が
‘ 海岸沿い楽しいけど ‘と言っていたのを思い出して下道を行く事に
どんどんと波の表情が変わる道中と、要所ようしょに出てくるバイパスで想像よりもずっと楽に、むしろ面白く島根入りできました
途中萩の城下町を散歩したり浜田の風を感じたり
萩は実は殆ど初めての場所
小さい頃に来たようだけれど全然覚えていなくて、とても新鮮な心持でした
私は歴史も地理もめっぽう弱いけれど、建物や町割り・道などがおよそ260年前と変わることなく残っているというその事柄に熱く感じるものがありました
‘ 古きよきものが普通に続く ‘という事がとても稀有な事だと感じる事が多いここ最近だったから、より一層魅力的でした
その後須佐を越え、島根に入る頃にどちらからともなく ‘ 海の感じが違う ‘ の言葉が
海も、それから空の色も濃さをまして、道を進むごとに雲も厚くなり、さっきまでの陽射しがうそのように気づけば曇天の中を進んでいました
ちょっと驚いてしまうぐらいに着いた途端の雨
でもでも、雨の出雲大社は縁起が良いとの事で深呼吸して歩みを進めます
雨の中
静かにニ礼四拍手一礼
この一連の流れが2人同じように身についている事を娘も心地よく感じている様で、目が合った時に感じた彼女の柔らかさがとても印象的でした
一年の締めくくりにお礼を伝えられてうれしいねぇ
その後、旅の締めくくりもやっぱり温泉
行ってみたかった玉造でふやけるぐらいに温泉に入った後、京都に帰って参りました
あっと言う間の数日間
いくつになっても一緒に旅出来るとは思うのだけれど、来年は受験の準備もきっと始まるかしらんと、次に出られるのは少し先になる事を想像して思い切り深呼吸してきました
聞こえる音や、感じる温度
目にしたものを少しでも長く覚えていられるように
欲張りにめいっぱい吸い込んできました
いつもと違う場所にいくと必ず気持ちを置いてきてしまう私は、新年が明けて4日経つ今もひぃじーじの笑った顔と広い肩幅、角島のあの波と空や、満月の浮かぶ温泉の静けさを思い出してふと手がとまってしまいます
また会う日を楽しみに
そうだ、そうだ また会いに行く日に向けて
これからも、運転できる体力と健康を維持し続けなければ
えいえいやー!
と、気持ち漲るfutana
明日1月5日より通常通りopenいたします◎
お仕事の合間、お休み、パン屋さんへの道すがら、冬休み
皆さまのタイミングでお立ち寄りいただけましたらうれしいです
1月5日~1月10日まで、’ちょっと楽しい某 ‘もあるかもあるかも
お会い出来るのを楽しみにしております◎
さ さささ!
今日も今日とてよきよき夕べ
明日の朝起きられるか 今からドキドキ
futana